アミーニ おすすめ絵本&児童書
おすすめの絵本や児童書を紹介していきます
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10月 22nd
オリヴァー ジェファーズ:さく・え(あすなろ書房)
つらいきもち、かなしいきもちはみんなビンの中にしまっておきましょう。これで、心は安全。もうきずつくことはありません。
深刻なテーマだし、大人っぽい作品なのかと思って読んでみると、
カラッとした明るい仕上がりになっています。
子どもも充分楽しめます。
主人公の少女は、大好きなおじいちゃんの死をきっかけに
心をビンの中にとじこめてしまいます。
こころは傷つかなくて平穏な日々をすごせますが、
何にも感動しないし、心ときめかない。
オリヴァー ジェファーズの作品を紹介してくれたのは
イラストイラストレーターの、たかおかゆみこさん。
最初、読んだときは、
「オリヴァー ジェファーズって、ベタな話を書く人だな」という
印象だったのですが、
読んで1週間ぐらいすると、心にひっかかる何かがでてきて、
もう一度、読みたくなる。
この作品もそんな中のひとつ。
子どもだって、凹むこともあるんですよ。
いろんな経験・体験をしている途中の人間だからこそ、
挫折はいっぱい。
失敗は成功の母。
挫折は新しい世界への第一歩。
「心」という目にみえないものを
うまく物語にした、ユニークな作品です。
10月 7th
チャームアップ・ビーズ!(1)クローバーグリーンで友情復活! (フォア文庫)
宮下恵茉・さく 初空おとわ・画 童心社
小学4年生のすみれ(女子)が主人公。
誕生日にケータイ電話が欲しいっていったのに、
プレゼントされたのは、お父ちゃんのお古の黒いごっついケータイ。
電話もつながらないし、メールもできないケータイ。
部屋で落ち込んでいたら、クローバー型のビーズチャームを発見。
お古のケータイにつけたら、なんと、かわいいグリーンのケータイに大変身。
しかも、モッチと名乗る子から不思議なメールが届きます。
テンポのある物語展開です。
「本を読むのが苦手」という子でも楽しく読めるように工夫されている作品。
登場人物もみんな個性的。
特に、ケータイコンシェルジュ(ケータイの使い方を説明してくれる)のパンダが
私のツボにはまりました。
シャルル=ミラクリーヌ一世という名前のパンダで、大阪弁をしゃべります。
著者の宮下さんは、大阪出身なので、大阪弁はおてのものです。
小学生とはいえども、いまどきの女の子同士のおつきあいには、
悩みはつきもの。しかし、変なルールもあるんですね。
「ケータイメールの返信は、3分以内」とか・・・。
私が小学生だったら、完全に仲間はずれ状態やな^_^;
女の子同士のおつきあいに悩む女子生徒みんなで読んでくれれば、
仲良くできるアイデアが思い浮かぶはず!
かといって、お説教くさい物語ではありません。
「がはは〜」と笑いながら、「あ、そうか!」と気づけるような物語です。
この作品は、シリーズ物として今後も継続していくそうなので、
ぜひ、記念すべき1巻目、読んでみてね。
9月 19th
堀内誠一 (マガジンハウス)
この本を、もっと早くに読んでいてもよかったな。
なぜか、この本の存在を今まで知らなかったのだからしかたない。
堀内誠一が影響を受けた作品や絵本に対する考察、
長谷川摂子さんや安野光雅さん、岸田衿子さんとの対談、
長新太の絵本研究などなど。
著者が「絵本とは何か?」を追求していたのが理解できる一冊です。
絵本で最も重要なのはストーリーとその展開の構成です。
絵本は子どもに色彩の洗練や、造形様式とその流行を教えるものではありません。子どもは色やスタイルに惹かれても、求めるストーリーが感じられなければ捨てたりハサミで切って遊んだりするでしょう。それは“本”ではないのですから。
p103より
絵本のおもしろさは、絵だけでなく、ストーリーや展開も重要な要素であると記されています。
雑誌のアートディレクターをしていたのですから、デザイン重視なのかと思いきや、
ちゃんと、絵本の本質をみてデザインの現場と絵本の現場では
頭の思考をかえている。
すごく器用なのか、蔭で努力していたのか。きっと、蔭で努力派だな。
作品創作は、簡単にできますが、
それが、相手に伝わる作品になっているかどうか
自分で判断できるようにならなければプロにはなれません。
そういった力をつけるために、他者の作品を読み・考える力が必要です。
どうも、創作をする人の中には、その作業を
すっ飛ばして、実践からやりたいという傾向があるように思えます。
まあ、楽しくしている間は、創作だけをやっていてもいいですけどね。
創作の霧の中に迷い込んだときに
はっきりとした指標として、自分の分析力がいかされる。
「絵本とは何か?」という真理を自分の中に若いうちから
もっている方が、
創作はやりやすくなるはずなんですけどね。